お客様がこう言っている
僕の仕事はドイツ系化学企業の日本法人ひとり事業部長。
時にはドイツ本社・ボスの指令・無理難題を咀嚼して日本のお客様に頭を下げて丁寧に説明し納得していただき、
時には日本のお客様の浪花節的な要求をドイツ本社・ボスに理論武装して説明する、
いわば “Cultural Buffer“ です。
そんな僕が34年間外資系4社で生き永らえたテクニックをひとつご紹介します。
それは、自分で考えたアイデアをドイツ本社に説得する場合「お客様がこう言っている」事にしてしまう、という事です。
ドイツ本社に何かを提案すると、「それは誰が言っている?」とよく聞かれます。
「客のアイデア」だと言うと、「僕のアイデア」と言った場合より、提案が通る可能性が断然高まります。
誰が言ったか、を検証される事はほとんどありません。
ひとり事業部長だとこういう事が出来てしまいます。