せっかちな日本人 のんびりした欧州人
どちらが良い悪い、ではありません。たくさんの人と接し、話し、更に最近欧州を旅して感じた事です。
例えば、現代のビジネスでは不可欠なツールとなったEメール。最近日本のあるお客様からこんなメールを受け取りました。
「添付ファイルに捺印してPDFを明日の午前中までにメール返信下さい」
このメールを受け取ったのは僕の非稼働日。翌日は”たまたま”稼働日で、且つ”たまたま”出社日で朝このメールに気が付き、会社のプリンタで文書を印刷・捺印・スキャンし、事なきを得ました。はうえばぁ…
仮にお客様指定の期限を数日過ぎても問題にはならなそうで、しかも金額的にインパクトの少ない案件。「せっかちなお客様だな」と思いました。
欧州では、休暇で数週間担当者が不在になるのはあたり前。上述のようなリクエストがあっても、気が付いて対応したのは1か月後、なんてのもザラです。
僕を8年前に採用してくれたドイツ人上司の口癖は「Let’s wait and see」です。のんびりしている、とも言えますし、肝が据わっている、との見方もできます。
言葉が通じない国
ポーランドでは英語が通じない場面や、英語の案内がない場面が多々ありました。
今日でくわした二つの場面を振り返ります。
フライトが18時過ぎだったので、10時にチェックアウトした後駅のコインロッカーにキャリーケースを預けました。ポーランド語の表記のみで、英語やドイツ語はありませんでした。こちらは事なきを得ました。
街の中央駅から空港までの電車は、切符を買って乗り込みました...と思っていたのは勘違いで、社内検札の車掌に切符を見せたら、どうやらきちんと買えていなかったよう。これもポーランド語の表記のみでした。社内で買い直した切符の価格は25ズローチで、駅での価格より5ズローチ高い。無賃乗車で罰金を取られなかっただけよしとしよう。
どちらもロッカーや券売機にiPhoneをかざして翻訳ソフトを働かせれば、たぶん切り抜けられたのでしょう。でも、どうしてかそうはしたくなかったです。
会話をほとんどしなかった
昨日は移動の日。飛行機2本を乗り継いで、初めて訪れる国に来ました。
フライトは2本とも昨日オンラインチェックインを済ませて
ホテルから空港までの切符はアプリオンラインで買って
予定通り電車が動いていなかったけど調べてリカバリーして
空港で朝食を取ったカフェで注文するのに初めて会話した
トランジットして
目的地に着いてからのホテルチェックインは受け取ったメールの指示に従い無人で
小腹がすいたのでカフェで遅い昼食、ここで店員と二度目の会話
午後散歩がてら観光
夕食はホテルのそばのベトナム料理、注文するとき三度目の会話
という訳で人と会話をほとんどしなかった一日でした。少し寂しい 笑
今日はこれから楽しみにしていた場所に行きます。
昔の上司と夕食
昨晩は昔の上司と夕食をご一緒しました。
その上司はドイツ人の女性で、彼女のパートナー(男性)と彼女の友人(女性)の4人で楽しい時間を過ごしました。彼女の友人は今年5月未婚のパートナー(男性)と休暇で日本に来て、初対面の僕が1日浅草を案内した、そんな関係です。
僕の周りを囲んでくれた3人が、僕のベルリンマラソン完走をお祝いして夕食をごちそうしてくれました。
「友達」と呼ぶには少し憚られる、でも一言で表わす関係が他には見当たらない人たちです。「昔の上司」と聞くと、「そんな人とは一緒に食事はしたくない」という人もいるでしょう、でも僕は今回のドイツ行きが決まった直後に彼女に連絡を取りました。何というか、話の波長が合うのです。
次に来るときは家に遊びに来て、とも言ってくれました。嬉しい限りです。
慎重な行動は成果につながる
僕の周りを見渡すと、皆忙しそうにしています。
「忙しい」事がステイタスであるかのような論調も世間にあるように思います。
僕が朝ランニングをするコースに神社や寺があり、意義深い言葉が貼りだされています。先日こんなのがありました。
慎重な行動は成果につながる
忙しくて考える事が疎かになると、僕もよく失敗しました。最近では、自分の失敗するパターンが理解できるようになりました。そうなると、それを避けるようになるので自身の行動思考管理が楽になります。
性善説・性悪説
アマゾンが従業員に週5日(毎日)の出社を求めている。影響力の大きな企業なので、多くの会社に”右に倣え”の動きがあるようだ。
わが社は、最大週2日の在宅勤務が認められている。
社員がPCモニターを動かしているかどうか、をモニターする機能があるようだ。わが社でも「その気になればこれができる」とあるリーダーが話していた。
そもそも、PCに向かってキーボードに何か打ち込んでいれば「仕事をしている」となるのだろうか。
伊賀泰代さん著「採用基準」によれば、リーダーの仕事は4つに収束するそう。同感です。
1. 目標を掲げる
2. 先頭を走る
3. 決める
4. 伝える
自分の組織環境に置き換えて考えてみて、我がリーダー(自分も含めて)が最もできていない困難な仕事が、1.目標を掲げる ではないか、と思う
リーダーシップの取り方にも性善説・性悪説があるが、どちらが起源になっているか、で方策が決まり3.決める 4.伝える に落とし込まれる。
考えさせられます。
印刷して初めて気づく
以前本を書いたとき
スピーチの原稿を考えているとき
今履歴書の添削をしているとき
ワープロで打ったものを画面で見た後、印刷すると…
なぜかタイポやスペルミス・誤植にたくさん気づきます。
世の中不思議な事はたくさんありますが、これは
「どうしてワープロのPC画面では気づかなかったんだろう?」と、しばしば忸怩たる思いに駆られます。でも、何度やっても同じです。
これと似た事が、世の中には他にもあるように思います。
理由は説明できません。「そういうもの」と認識して(“諦める”という言葉は使いたくない 笑)対処しています。

